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カナダ・オンタリオ州政府は、トロント大学の研修医とサニーブルック・ヘルス・サイエンス・センターの癌外科医による医療技術グループが、Microsoftの家庭用ゲーム機Xbox 360のモーションコントローラ「Kinect」を手術中の重症患者の画像視認技術として活用していることを明らかにした。 癌などの外科手術ではMRIやCTスキャンの画像を視認するために、手術中に無菌領域を離れる必要がある。同技術グループでは、この問題解決のために、手術室のコンピュータにゲーム機を接続し、それを身振りで操作するだけで、患者のスキャン画像を確認できるようにし、患者の無菌領域を離れずに手術を続行することが可能となったという。 同システムは、Kinectから送信される3次元データを用いて執刀医を認識、その身振りや姿勢をトレースするため、執刀医は何も触ることなく、また無菌領域から出る必要のなく、コンピュータのプログラムを制御することが可能となるというもの。 従来、手術室では、臨床医が管理の行き届いた無菌領域の内外で作業をしているが、こうした環境の中で執刀医が手術中に患者の画像を確認する必要がある場合、コンピュータは非無菌領域にあるため、執刀医はキーボードやマウスに直接触れることはできず、無菌領域を侵さないため、非無菌領域にいる助手などに画像の調整指示などを出していた。 こうした画像誘導は、癌手術において重要であり、医者が腫瘍をすべて摘出しつつ、可能な限り健康な組織の温存のために患者の体内のどこに何があるのかという情報を知るために用いられる。今回のKinectと組み合わせた技術は、執刀医が手を一振りするだけで、そうした画像を無菌領域から直接コントロールできるようにし、正確な画像を思い通りに表示できるようにしたもので、「まさに手術室の魔法」とサニーブルック・オデット癌センターの胃腸癌医療チームの腫瘍外科医であり、肝臓、すい臓および胃腸の複合手術を専門とするCalvin Law博士はコメントしている。 なお、同システムは、あらゆるタイプの手術に対して横断的に活用する取り組みが続けられており、システム開発と手術の技術向上の研究が進められる予定となっている。 [マイコミジャーナル] PR |
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